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河里一伸ぐうたらブログ

フランス書院美少女文庫で、エッチぃな小説を書いている河里一伸です。 このブログでは、自著の紹介と裏話を書いていこうと思います。あまり更新しませんが、よろしければ見ていってください。

アイドル強制操作~スマホで命令したことが現実に~

 
 さて、本作はクリムゾンさんの漫画が原作ですが、催眠系が好きな人ならタイトルくらい一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?  私自身、言いなり系のものを中心に書くようになって、ネタを探しているときに漫画版に出会い、「青獣の囁き: 今夜、女教師が僕の奴隷になる (フランス書院文庫)」を書く際のヒントにもしました。
 担当氏から、「この作品のノベライズをやりませんか?」と言われたときは、もちろん考えるまでもなく即決で引き受けましたね。
 で、最初からオリジナルキャラを一人は入れることは条件としてあり、それは別に考えることにしたのですが、キャラ選定の際に私のほうから「黒羽みつを出したい」と真っ先にリクエストを出しました。
 みつは、「クリムゾンガールズ」や「ヴァージントレイン」のキャラですが、スターシステムなら「アイドル強制操作」に出しても大丈夫だよね、と思った次第で。それに、クリムゾンさんの人気キャラですし、私自身も気に入っているので是非とも使いたかったのです。快諾いただけて、本当にありがたかったですね。
 と、そこまでは比較的順調だったのですが、ストーリーのところでちょっとつまずきました。
 実のところ、私としてはせっかくやるのであれば、原作漫画では攻略に失敗したアンリとオリエの攻略を成功させる、別世界の鎌田の姿を描きたいと考えていました。そのため、2つ作ったストーリー案の1つをこのバージョン、もう1つを通常の河里的な展開のものにして案を出しました。
 言うなれば、「STEINS;GATE」や「僕だけがいない街」のように世界線を移動した鎌田が、記憶こそ維持していないものの人生をやり直す、というような感じにしたかったわけです。
 しかし、この1案は却下され、結局2案をベースにオリジナルキャラを1人増やして作ることになりました。
 とはいえ、鎌田が悪魔のスマホを手に入れるところから始めたわけで、基本は別の時間軸の話と思ってもらえれば。
 オリジナルキャラの麻菜と聖美に関しては、最初は聖美を作り、もう一人オリジナルキャラにするとなったとき、クリムゾンさんのほうから出たアイデアをベースに麻菜のキャラを作りました。
 ちなみに、麻菜は当初別の名前だったのですが、クリムゾンさんの他作品で同名のキャラがいるとのことで変更になった、という経緯があります。さすがに、全作品を把握していなかったので、これは私のミスでした。
 聖美を、外面がいいのに本性はがさつ系という二面性のあるキャラにしたのは、クリムゾンさんの既存キャラと被らないように考えた結果です。
 と、そこまではよかったのですが、ここで一つ問題が出てきました。オリジナルキャラ2人とみつを出すのは決まったものの、あと一人のクリムゾンキャラをどうするか?という点です。つまり、本来はアンリとオリエを出すつもりだった枠の内、片方は新たなオリジナルキャラで枠がうまるものの、もう一人をどうするか、ですね。
 正直、これはかなり考えこみました。なにしろ、この段階で原作漫画のキャラが一人もいない状態なので、さすがにこれでは「アイドル強制操作」のファンにちょっと申し訳ないかな、と思った次第です。しかも、この段階でキャラの平均年齢が高めですからね。ここで女子アナとかグラドルとか出したら、平均年齢がさらに上がってしまって、美少女文庫の読者層から離れてしまいそうです。
 そこで、麻菜の年齢や、みつも女子大生であることを踏まえて、「アイドル強制操作~学園編~」(単行本などでは「JKコントロール」になっていますが)のあずさを出すことで、聖美との関連を作り、美少女文庫で違和感のない平均年齢にしたわけです。

 こうして、当初の予定としては、3月発売を目指すつもりで執筆を開始しました。
 しかし、本文を執筆を開始して少し経ったとき、老人ホームに入居していた母が意識不明になって緊急入院したことで、予定していたスケジュールは一気に崩壊しました。バイクで往復できる距離に住んでいる以上、意識がなくても実母の見舞いに行かないわけにはいきません。また、兄が近くにいるとはいえ、普通の仕事なので平日は見舞いに行けず、そこを埋める意味で私が一応は動かなくては、という事情もありました。自由業というのは、ここらへん融通が利きやすいので。
 ただ、見舞いで往復すると半日潰れますし、何度か見舞っていればそれだけ原稿は遅れます。そう分かっていたので、母が入院して意識を取り戻す見込みが立たなくなった時点で、担当氏には「原稿、遅れます」と連絡を入れておきました。
 結局、母は意識を取り戻さないまま1月の半ばになって帰らぬ人となり、そのあと葬儀やら老人ホームの片付けやらで時間を取られてしまって、けっこう大変でした。もっとも、そこらへんも計算に入れた上で再スケジューリングしておいた結果、再度の〆切はきちんと守れたのですけど。
 そんな感じで、私事のために担当氏やクリムゾンさんにご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳なく思った次第です。
 また、クリムゾンさんには通常の2倍のイラストを用意していただき、感謝するばかりです。

 執筆時の苦労は、とにかく母のことばかりが出てきてしまいますが、あとはクリムゾンさんの語録と言いますか、キャラのセリフに「クリムゾン語」とも言われるものを盛り込むことにも腐心しましたね。また、通常の私とは違う言葉の使い方なども(特にエッチシーンで)かなり意識しました。
 なお、私は通常、男性キャラを描写するとき、名のほうを書きますが、今回は「鎌田」と姓のほうを使っています。これも、原作で「紐男」という下の名前がほとんど出てきていないことや、イメージ的に姓のほうが読む方もしっくりくるだろう、と考えた結果です。
 クリムゾンさんのファンの方に、どこまで受け入れてもらえるか不安もありますが、イラストを含めて堪能して頂ければ幸いです。

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女看護師寮【忍び込み】


 この作品については、担当氏からの「女子寮もので」というリクエストから企画が始まりました。
 ただ、とにかく企画段階で担当氏との見解の相違があちこちにあって、かなり難儀しましたね。「看護師もの」で行くというところはもちろんですが、そのカテゴライズで揉め、キャラクターの設定でも揉めて、最後のほうでは「この案でダメだったら、この『女子寮もの』って企画自体を流したほうがいい」と私が口にしたくらいです。
 その「これでダメなら本当にこの企画はやめよう」と思って出したもので、やっとOKが出たときには、まだ実際の原稿を書き出してもいないのに本文を書き上げたとき並に安堵しましたよ。
 このようなこともあり、今回は特にキャラ作りの段階で苦労しました。
 ちなみに、当初はキャラを4人にしようと思って、もう一人分の設定を作っていたのですが、詩織里との微妙な被りがあって「減らしたいな」と思っていたところ、担当氏からも「3人にしましょう」と提案があり、これ幸いと一人減らしました。まぁ、ページ数的に4人描く余裕はなかったと思うので、これで良かったとは思いましたが。
 その削ったキャラというのが、作中のエピローグで裕吾が履歴書を目を付けた女性です。本来、詩織里が少し先輩で彼女が新人看護師だったのですが、キャラを減らすことになって詩織里にお嬢様というだけでなく新人属性も付加した時点で、この子の存在意義がなくなったわけですね。とはいえ、、せっかく作ったキャラなので少しくらいは役立ってもらおう、と思って最後に出したという
 ちなみに、今回は快楽で女性たちが堕ちる感じで、MC要素は薄めになりました。まぁ、今回は河里にとっての変化球と言いますか、特殊なガジェットや能力を使わないでおこうという方針があったので、そのぶん快楽による精神的な依存で女性たちが堕ちていく、という流れをメインにした次第。快楽堕ちも、MCと言えばMCという気はするのですが。
 
 原稿に取りかかってからは、あまり苦労した記憶はありません。個人的には、プライベートで執筆への集中を妨げることがあって難儀したのですが、原稿自体はほぼ迷いなく、想定していた期間で書くことができました。設定段階では苦労したキャラクターも、思っていたよりはすんなりと動きましたし。
 ちなみに、「忍び込み」という部分は、正式タイトルが決まったあとに、やや強引にねじ込んだものです。私としては、そういう雰囲気を出す気はあまりなかったのですが、原稿完成後にタイトルが「女看護師寮【忍び込み】」と決まって、担当氏から「タイトルに合わせた忍び込み感が欲しい」というリクエストを受けて、ゲラの段階で可能な範囲の修正を加えました。
 もし、最初から「忍び込み」をキーワードになっていたら、詩織里以外のキャラの展開は違うものになっていたでしょうね。ただ、さすがにゲラの段階では大規模に直す余裕などないので、細かいところを修正したり追記したりして、なんとかタイトルに合わせた面はあります。
 一般文芸だと、ゲラの段階で元原稿の原型がなくなるくらい大量に朱入れをする、という作家さんもいるようですが、ここらへんは出版社やジャンルなどの違いもあるでしょうし、ページ数などがガッチリ固まっている以上は許される範囲でなんとかするしかないわけです。そもそも、ゲラチェックに与えられている時間と私の執筆ペースを鑑みると、大規模な修正などできるはずもないわけで……。
 
 ところで、世間的には男女とも「看護師」で統一されてからも、官能小説の世界では女性看護師のことを「看護婦」と言い続けていました。実際、私が2012年に出した作品も、「秘密の扉 担任女教師と女医と看護婦」だったので、その流れのままなら本作のタイトルはきっと「看護婦独身寮」あたりになっていたでしょう。しかし、「看護師」という職業名称が定着したからなのか、あるいは他の理由があるのかは分かりかねますが、官能の世界でもいつの間にかちゃんと「看護師」と呼ぶようになったようです。
 これも、時代の流れというものなのでしょうかね?

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エロライブ! 言いなりアイドルプロジェクト


 この作品は、担当氏から「次はアイドルもので」というリクエストをもらって、企画を作り出しました。もちろん、元作品についてもしっかりリクエストが
 ついでに、「6月刊行でいくから」とも言われて、何を意識したかは誰の目にも明らかという まぁ、私の進行速度なら充分に間に合うスケジュールでしたし、私なら〆切に遅れない(少しくらい遅れても6月刊行ができなくなることはない)、という信頼があってこそ言われたことだと思いますが。
 なお、その際に「MC(マインドコントロール)は使っていいが、今回は明るく」という指示も受けました。このところ、黒本はもちろん美少女文庫でも少しダーク要素と言うか復讐みたいな展開を入れていたのですが、それを抜くというわけですね。
 ただ、そもそもMCというのはどういう手段を使うにせよ相手を意のままにするところにカタルシスがあるわけで、ダーク系の要素をなくしてどうやろうか、と考え込みました。
 こうして、まず神様に人の心を操る力をもらうこと、キャラクターを4人にすることは決まりました。モチーフとして、9人組の某アイドル物があったものの、さすがにページ数が限られている小説で4人以上は描ききれませんし、モブを無駄に出すくらいなら思い切って絞ってしまおう、ということになったのです。ついでに、モブも一切出さずメインの4人に集中する、という方針も、打ち合わせの段階で決めました。
 あとは、明るいままどうやってMCに持っていくか、という点が課題でしたが、結局、麻里亜の部分に少しダークっぽい要素を入れたものの、他はみんな前向きというか暗さを感じさせないMCにできたと思います。
 それから、キャラクターを作ることになったのですが、元ネタ作品については少しだけ意識しつつも似すぎないように気をつけました。いや、私は元を意識しすぎると、つい引っ張られて大胆なアレンジができなくなってしまうので、異なるキャラを作るには元作品をあまり気にしないほうがいいんですよ。
 しかし、タイトルがまさかこうなるとは思いませんでしたが ちなみに、私が仮としてつけていたタイトルは、「僕だけのアイドル育成計画」でした。
 とりあえずキャラに関しては、元作品は一応意識しつつも性格などを他のキャラとミックスするなどして、似ないように気をつけました。 
 ジュノーというグループ名ですが、これは「ローマ神話で、最高神ユピテル(ジュピター)の妃ユノーの英語名」から取ったものです。まぁ、元ネタ作品も女神の名前を使っているから、ということで、あまり深く考えずにほとんど語感で選んだのですが
 ただ、この女神って基本「女性の結婚生活を守る」という、言わば既婚者向けという感じなんですよねぇ。
 執筆に取りかかってからそのことに気づいて、「グループ名を変えたい」と担当氏に提案したのですが、「ジュノーのままで」と言われて、結局はそのままになりました。この部分については、あまり気にした人はいなかったのでしょうか?
 また、北神田神社については、もちろん元作品の聖地が元ネタですが、とにかく現存する神社や地名を避けるように考えました。で、北神田というのは江戸時代にはあったようなのですけど、今は東京の地名としてはないですからね。使っても特に問題はないだろう、と思ったわけで。一応、漠然と意識した場所はありますが、それは地図でも見てもらえればなんとなく見当がつくのではないか、と。
 
 そんなこんなで、若干のプロットの作り直しを経て本文を書き出したのですが、実は当初プロローグでジュノーの4人が北神田神社に行ってお参りする部分を、ちゃんと書いていました。そうして、テンちゃんが出てきてどうのこうの、という展開を1からちゃんとやろうとしていたんですよ。
 しかし、プロローグだけでけっこうなページ数になってしまい、「これは、絶対に指定枚数をオーバーするわ」と気づいて、その部分を泣く泣く全面カットしました。私はスロースターターなので、このプロローグだけで3日くらいかかったんですけど、全部削除(TД⊂
 まぁ、影響が小さいうちに気づいたのはよかったのですけど、さすがに3日のロスはちょっと大きかったですね。特に、この原稿の執筆中に花粉逃れで沖縄へ行ったりしていたので。
 それでも、沖縄でも頭の3日くらいを除いてずっと仕事をしていたので、本来なら東京にいるより原稿がはかどってもおかしくなかったはずです。なにしろ、執筆以外にやることがろくすっぽないのですから
 ところが、沖縄から帰って改めて進行を計算してみたら……あれ~? なんで、こんなに余裕がないんだ?ということになり、さすがに焦りました。そして、出だしの3日間を棒に振ったことと、沖縄で仕事をしていなかった冒頭3日が、そのまま進行の遅れになっていたことに、この段階でようやく気づいたわけです。那覇で頑張って、かなり原稿を進めたつもりだったのですけど、実はあまり進んでなかったというのは、改めて計算してみたときに愕然としました。これじゃあ、わざわざ花粉の時期に沖縄へ行っている意味が……
 とにもかくにもその後、なんとか遅れを取り戻そうと仕事の時間を増やしたりしたのですが、それでもギリギリで遅れを取り戻せるかどうか、という状態になり、私にしては珍しく少し早い段階で「遅れるかもしれません」と担当氏に先に泣きを入れておきました。結局、なんとか遅れを取り戻して、予定通りに仕上げたのですが。
 そんな遅れのせいばかりではないのですけど、テンちゃんの誕生話に触れる余裕がまったくなかったのは、個人的に心残りです。設定上はあれこれと考えていたのですが。まぁ、エッチシーンに直接関係のないキャラなので書く必要もなかったんでしょうけど、せっかく設定を作ったのに、という無念さがちょっと(^_^;
 なので、追記でちょっと触れておきます。

 イラストのミヤスリサさんには、とても可愛らしいキャラを描いてもらいました。すでに、美少女文庫でも実績のある方なので、こちらからは特に何も言いませんでしたが、できあがった絵は非常に可愛くて満足しています。ありがとうございました。 
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青獣の囁き 今夜、女教師が僕の奴隷になる


 もともと、前の美少女文庫の原稿に目処が立った頃、「次はフランス書院文庫で」という話になって、何をやろうかと考えました。
 で、やはり催眠を使ったものをやりたかったのですが、前作「弟嫁【言いなり】 (フランス書院文庫)」があったため、「連続で催眠ってどうだろう?」と思って担当氏に聞いてみたところ、「別にいいですよ」と言われたため、今回も催眠ものにすることにした次第です。
 そうして、方向性は決まったのですが、どういう催眠をやろうかと悩み、いくつかの素案を作ってみた中に「催眠電話」のアイデアがありました。
 まぁ、携帯電話で催眠術というのはエロ漫画などでちょくちょく見かけるネタですが、商業の官能小説ではほぼ見かけないでしょうかね? とはいえ、こういう電話はドラ○も○のひみつ道具同様、多くの人が「あったらいいな」と一度は思うものでしょう。
 結局、この案を使うことになって、いくつかのストーリーパターンを作った結果、今回の話のベースとなったものでプロットを作ることに。
 その際、まず考えたのは催眠電話の設定です。通常、私はキャラクターの設定から考えるのですが、今回はまずガジェットを固めて、それからキャラクターに入っていく、という変則的なやり方にしました。それくらい、今回はこの催眠電話というものを重視して書いたわけです。
 とはいえ、「誰が作ったのか?」という点に関しては、設定段階から「謎」ということにしました。この点は、考えてもどうせボツにされるのは分かっているので、あえて思考を放棄したわけです。
 もっとも、個人的には考えていることはあるのですが。これだけの力を持つ電話を使って、(本編では描いていないとはいえ)なんのリスクもないのは理不尽ですから、本編の先に相応の事態が訪れることでしょう。

 キャラクターの設定は、基本の「女教師」など属性の組み合わせは素案段階で固まったものの、特に美奈子についてはけっこう悩みました。というか、美奈子だけは初期案で担当氏から全ボツが出ました。
 初期案では、美奈子は学校の理事長の孫娘で地域の名家の生まれ、ということにしていました。それでも、祖父の方針もあって縁故採用ではなく実力で教師になったのですが。また、性格もこの段階ではちょっと違っていましたね。
 個人的には、高嶺の花のほうが堕とし甲斐があるかと思ったのですが、この部分を含めいろいろと指摘を受けまして、考えた末にこの設定を全部取っ払った本編のようなキャラクターになった次第。
 ちなみに、一人だけとはいえ男性経験ありにしたのは、黒本ならではですね。美少女文庫だったら、間違いなく処女にしていたでしょう。
 明香と真美については、最初から部活の先輩後輩で、主人公の宗一郎が電話番号をゲットするキッカケに明香、そしてターゲットの一人として真美、という流れは最初から考えていました。キャラの性格や容姿も、初期案からほとんど変えていないですね。とにかく、この二人に関しては宗一郎に冷たくて催眠で復讐したくなるようなタイプ、ということを考えて、キャラクターを作りました。もっとも、冷たくされる要因には、宗一郎自身の問題もあるわけですけど。
 主人公の宗一郎は、実は本編を書き出すまで別の名前でした。ところが、ふとしたことからその名前に近い音で嫌な記憶が甦りまして、本編執筆中に急遽、宗一郎という名前に切り替えたという経緯があります。
 なんで、プロット段階で気づかなかったんだろう?と、あとで我ながら不思議に思いましたよ。気づいていたら、余計な一手間をかけずにすんだのですが(一括置換をすれば大した手間ではないのですけどね)。
 
 ストーリーに関しては、とにかく前述の通り明香→真美→美奈子という流れで堕としていくことを決めていたので、あとはどうやって電話番号を入手するか、という部分を主に考えました。明香が真美の番号を知っているというのは、その事情さえ作れば容易でしたが、真美が美奈子の番号を普通に知っていたら、いくらなんでも面白くないですからね。そこをどう処理して、宗一郎が彼女の番号をゲットするか、という部分は、けっこう考えこみました。
 結局、生徒と教師が電話番号交換することを学校が規則として禁じている、ということにして、美奈子がそれを律儀に守っていることにしました。ただ、おかげで電話番号を知る流れに一工夫を加えるだけでなく、彼女の性格も表せたわけですが。
 あとは、とにかく催眠の内容ですね。ある程度までは、プロット段階で考えていたものの、なかなか思っていたとおりにいかなくて、本編を書きながら変更した部分もけっこうあります。
 それと、今回はページ数をあらかじめ指定されていたため、第1稿を書いた時点で指定枚数をオーバーして、少し枚数をかけたかったところを削らざるを得なくなったりしました。まぁ、削れたということは余計な部分なのだ、と言われればその通りなのですけど。
 また、大きな修正はなかったものの、小さな部分で従来なら必要なかったであろう修正を求められたりして、少し難儀しました。大人の事情って、いろいろ大変です……

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悪魔のカメラで催眠支配! ツンツン同級生も新体操部も先生も


 もともとは、某未来の世界の猫型ロボットが出てくる作品の1エピソードでもある、悪魔のパスポートみたいなものをやりたいなー、と思ったのが本作のキッカケでした。このエピソード、思い返してみると私がMC(マインド・コントロール)物に目覚めたキッカケだったかもしれません。いや、何をやってもパスポートを見せれば許されるというのが、やけにツボにはまって、すごく気に入っていたんですよ。
 とはいえ、さすがにパスポートをそのまま使うワケにはいかないので、人を言いなりにできるライセンスカードみたいなものに変更しましたけど。ただ、担当氏から「カードだと絵にしたとき見栄えしない」という指摘を受け、結局は撮影した相手を言いなりにできるカメラにして、今回の作品の原型になった次第です。
 最初は、インスタントカメラみたいな形で、「撮った相手を言いなりにできる」というだけの能力にしていましたが、「カメラなのだから、もっと色々な使い方ができるのでは?」という担当氏の指摘もあり、一眼レフのデジカメにしてモードダイヤルを切り替えることでさまざまな能力を発揮できるようにしました。まぁ、一眼レフじゃなくてもよかったのですが、見栄えという点を考えた場合、コンデジでは物足りないですから、どうしても本格的なものに。
 ただ、カメラの能力もけっこう悩みましたね。支配は当然でしたが、他はかなり考えました。で、発情はエロゲーなどでもしばしばあるネタでお約束として外せず、着せ替えは件の猫型ロボットの話でもあったし、コスプレエッチができて面白そう……という感じで、能力を考えていった次第です。 

 そうして、カメラのことを考えつつ、さらにキャラクター設定も考えていきました。
 最初は、美少女悪魔とかちょっと人外なキャラとのエッチもありにしようと思っていたのですが、これはあえなく却下されて人間だけということに。ただ、「悪魔のカメラ」というネーミングに、美少女悪魔を出していた名残があります。まぁ、元ネタのパスポートの影響が一番大きいんですけどね
 で、色々とアイデアを出していき、まず悪魔のカメラを一眼レフにした時点で、主人公を写真部員にすることは決めました。
 同時に、この際だからと魔術で学校丸ごと催眠支配! にも出した老婆とそっくりの人からカメラを受け取った形にもしました。結果的に、イラストが同じ有末つかささんになったので、まったくの同一人物と考えていいでしょう。
 問題は若宮義親子で、まず義親子にする方針が決まるまでにも、紆余曲折がありましたね。
 なにしろ、支配する対象を学校内の子に限った場合、魔術で学校丸ごと催眠支配! との差別化が不充分な感じになります。かと言って、外部の人間まで手を広げると収拾が付かなくなりそうなので、学校内でかつ属性的な部分で違いを出したい、と思ったワケです。そのときに、「親子」というキーワードを思いつき、キャラの年齢などをふまえて朱乃と紫乃に義母の真巳子という義親子関係を作りました。実の親子だと、どうしても年齢設定に無理が生じるため、義理にするしかなかったんですよ。
 キャラクターの性格に関しては、こうした人間関係を作っていく中で、自然に思いついた気がします。いやもう、このあたりから色々と慌ただしくなってきて、ちょっと記憶が曖昧なのですが。
 ただ、朱乃を本編ほど徹底してツンツンにするつもりは、設定の時点ではありませんでした。しかし、本文を書いているうちに「このほうが面白いんじゃないか?」という考えて、実はもうメロメロになっているのに健太の前ではひたすらツンツンするキャラになった次第です。
 ちなみに、キャラの姓はゲラの直前まで「磯原」だったのを、「磯原だとイマイチ映えない」という担当氏からの指摘で、急遽「若宮」に変えた、という経緯があります。なので、私の中では未だに彼女たちは「磯原」のほうがしっくりきていたり
 サブキャラたちに関しては、当初の予定ではもうちょっとしっかり描くつもりだったのですが、如何せんページ数が限られているため、メインキャラのシーンを優先する形になってしまいました。それでもサブキャラを出したのは、どんどん支配していく(支配が広がっている)ことを描くためです。あと、カメラの性能を発揮する機会を増やすため、というのもありますが。若宮義親子にばかり使っているのでは、せっかくのカメラの能力が勿体ないですからね。

 ストーリーのほうは、「カメラの能力を活かす」という点で、かなり苦労しました。初稿からの書き直しもしていますし、バタバタしている中で、中規模と言えるやや大きめの改稿を行ないましたよ。
 ちなみに、エピローグは最初、文化祭のあとの特別後夜祭をやるつもりでした。しかし、担当氏からの意見で本文のような少し時間を飛ばした形に変更した次第。
 正直、特別後夜祭も描きたかったのですが、ページの都合もあってこれは泣く泣くカットしました。
 
 それにしても、私は1月発売のつもりで作業をしていたら実は12月発売だった、と知ったときには、さすがに慌てましたね。
 ただでさえ、執筆スケジュールに若干の計算ミスがあり、当初計画していた予定ではできない状況になっていたんです。ところが、加えて発売月もこちらの想定より1ヶ月早いと言うのですから、聞いたときには本当に頭を抱えましたよ。
 もちろん、何もなければそれでも充分に間に合ったと思います。しかし、ちょうどその頃、ブログでも「個人的な事情」という形で若干触れていた通り、諸々あってしばらく実家に戻ったり、自宅と実家を往復したりということをしていたんです。そのぶん時間が削られてしまい、正直なところいつもより執筆時間が限定されて、ただでさえタイトなスケジュールがますますキツキツになりました。
 結局、ゲラも実家に送ってもらい、諸々の合間を縫ってなんとかチェックを進めて、かろうじて間に合わせた次第です。いやもう、個人のことも仕事も、すべて滞りなくクリアできたのは、我ながらよくやったと思います。
 ただ、その慌ただしさのせいだけでもないのでしょうが、1ヶ所だけ絵と文章の齟齬が生じてしまい、辻褄を合わせるために少し読者の皆さんには「ん?」と思われるであろう部分ができてしまいました。
 本当に、今回は執筆中に色んなことがあって、普段はないような危機感と疲労感の中で仕事をしていた気がします。

 イラストの有末つかささんとは、「魔術で学校丸ごと催眠支配! 」から二度目のタッグで、真巳子のキャラデについて少し意見を述べたものの、それ以外はほぼお任せでしたね。もう充分に実績のある方なので信頼していましたが、まさに期待通りという感じで、イラスト面では非常に満足しています。
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