FC2ブログ

河里一伸ぐうたらブログ

フランス書院美少女文庫で、エッチぃな小説を書いている河里一伸です。 このブログでは、自著の紹介と裏話を書いていこうと思います。あまり更新しませんが、よろしければ見ていってください。

奥様は18歳


 この4月刊行分で、フランス書院文庫は創刊25周年だそうで、帯にも大きく「25周年」と書かれていますね。そんな記念すべきラインナップに名を連ねられたことを、光栄に思うやら恐縮するやら……という、いささか複雑な気分ではあります。

 さて、フランス書院文庫進出第3弾のお話しをいただいたとき、最初に私が提案した企画は、「結婚した未亡人に義娘と実娘がいて……」というものでした。つまり、主人公が本作で言うところの雅美と結婚する話だったんですね。もちろん、主人公の年齢は20代後半くらいで、本作より高め。
 この構図、どこかで見たことがありませんか? はい、そうです。フランス書院文庫での私の前作、「未亡人女将の宿」にそっくり(^_^;
 終わりから始まる物語じゃないですが、もともとは「未亡人女将の宿」の後日談的なものを書いてみたい、というところから本作の発想はスタートしていたんです。
 「未亡人女将の宿」は、ストーリー性を重視して志津香エンドで〆ましたが、もしもハーレムになっていたらどういうことになったんだろう?という、ハーレム作家の性とでも言うべき嗜好が抑えられず、第3弾の話をいただいたときに思い切って提案してみたわけです。もちろん、キャラ同士の関係は1からのスタートと考えていましたが。
 しかし、義娘から「義父(あるいは「お父さん」)」と呼ばれるのは、フランス書院文庫の読者的にあまり受けがよくないようで、この提案は担当氏からあえなく却下。まぁ、主なターゲットとなる読者層を考えれば、気持ちは分からなくはないかな、と思いましたが(^_^;
 そこで、「それじゃあ、逆に幼妻なんてどうですか?」と、女性キャラの構図を変えることなく結婚対象を未亡人の実娘に変更した案を提示したのが、この作品のキッカケとなりました。
 正直、「幼妻もの」は故・富島健夫さんの「おさな妻」(官能小説ではありません。念のため)がなんとなく頭にあり、「大丈夫かな?」という思いもあったのですけど。とにかく、今回は最初から「誰かとの結婚」という形を取った話を作ってみたいと考えていて、あまり他のパターンは想定していませんでした。
 ところが、ここで想像もしていなかった事実が発覚。なんと、フランス書院文庫では今まで「幼妻もの」がなかったようなんですね。他社にはあったと思いますが、刊行数が1700冊以上にもなるフランス書院文庫にこれまでなかった、というのは意外でした。
 そのため、企画を作ったあとに通常だとない手順が生じたりして、かなりヤキモキさせられました。が、どうにか無事にOKが出て書けるようになった次第。
 ただ、前例がない=そこに何があるかも分からないと言うこと。私が、フランス書院文庫的に「幼妻」という新ジャンルの先駆者になれるのか、はたまた地雷原に突撃して爆死した愚か者になるのか? いつもと違うプレッシャーはありましたね。というか、まだあります。
 しかし、私も曲がりなりにも作家です。やはり一度は結果を恐れずに先陣を切り、未開の地へ突撃したいという思いには抗えませんでした。
 ちなみに、他社さんや漫画では「幼妻もの」はチラホラ見かけますし、美少女文庫でも青橋さんの「W新婚お嬢様!」があったりします。が、日本の現行法に則った婚姻関係を成立させながらハーレムになった幼妻ものというのは、フランス書院文庫はもちろん、おそらく他でもちょっと見ないのではないか、と(^_^ゞ

 あ、タイトルについては私がつけたワケじゃありませんから、この件のツッコミはしないでください(^_^; 正式タイトルが決まったときは、私も「あれ~? どっかで聞いたことがあるような?」と思ったくらいでして。
 表紙絵は、もうどうにも言葉がありませんがな。絵を見せてもらったときは、さすがに「おおっ」と声をあげて思わずのけ反りましたよ。

 雅美の夫・悠人の職業については、あまり深い意味はありません。雅美を専業主婦にしておきたかったので、死後も遺族に充分なお金が入るような仕事を、と検討したとき、自分にとって一番身近な職業を思いついただけでして(^_^;
 最初は、会社の若社長とか色々考えたのですが、悠人に前妻が死んで腑抜けている期間があることや(それがなければ雅美と奈保子が出会えませんから)、死後の収入のことなど条件を絞り込んでいった結果、残ったのが作家業だったわけです。
 普通の小説家にしなかったのは、アニメ化等々された売れっ子ライトノベル作家のほうが、重版による印税以外にも様々な著作権料が入ってきて遺族の実入りもいいだろう、と思ったからなんですけど、実際はどうなんでしょう?
 まぁ、そこらへんはフィクションってことで(^_^;
  
 ところで、本作を読んだ人の中には、もしかすると「彩奈の言動が18歳にしては幼くないか?」と、思われた人もいるかもしれませんね。
 これは、もともと彼女の年齢が「未亡人女将の宿」の遥と同い年だったためです。というか、第2稿まではその年齢でした。ところが、正式タイトルに年齢を表記することになった際、諸々の事情から変更せざるを得なくなったという……もちろん、私としては現行法上の女子の婚姻可能年齢になっていて、しかもちゃんと入籍しているんだから別にいいじゃん、とは思いました。しかし、大人の事情というものはそれほど甘くはなく(TД⊂
 当然、彩奈がメインヒロインでなければ問題にならなかったことですけど、今回は作品ではメインでしたから。ヒロインには、設定段階から(年齢も含めて)先々のことを考えて気を遣わなくてはならない、と思い知らされました。
 こうして年齢を変更したものの、いったん作ったキャラクターの言動を大幅に変えるのは時間的にも難しく、ほとんどいじれませんでした。 
 また、彩奈の年齢を変えると、当然の如く実母である雅美にも影響が出てきます。結局、雅美の年齢を上げたくなかったので、非常に早く妊娠したという形でクリアしましたが、設定的に修正しきれなかった微妙な齟齬が生じたことは否めません。かなり細々したところで不都合が生じて、校了ギリギリまで担当氏と摺り合わせながら修正をしていました。
 なお、今作に関しては最近の河里作品としては珍しく(?)、名前等での遊び要素はいっさいありません。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

はじめまして。今作品を含めて河里作品は全て初版で購入しています。

「幼妻もの」がフランス書院文庫で今までなかったというのは意外でしたが、ナイスチャレンジだと思います。ヒロインの言動も含めて結構楽しむことが出来ました。

でも、作品中で一つ突っ込み入れなくてはいけない場所があります。
プロローグ(p.20)の所なのですが、たしか結婚に関して『親の同意』が必要なくなるのは20歳からだったと思うのですが…

ガンガンりょうじ | URL | 2010年04月29日(Thu)20:33 [EDIT]


ありがとうございます。

>ガンガンりょうじ さん
 はじめまして。拙作を手にとっていただき、ありがとうございます。
 そして、的確なツッコミも(^_^; 私自身はもちろん、担当氏も校正さんも完璧に見逃していました。
 すでに出ている本は、もはや直しようがありませんけど、もしも重版等の機会があれば修正できるように、担当氏と交渉しますm(..)m

河里一伸 | URL | 2010年04月29日(Thu)22:50 [EDIT]