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淫欲の連鎖


 特選小説2020年6月号掲載の読み切り短編作品です。
 この話は、もともと某アダルトアニメを見ていたのをキッカケにひらめきました。
 コンセプトはまったく違うのですが、「友人にエッチの見物に誘われて、ついていったら自分が堕ちてしまう」という流れが妙に気に入って、「なんとか自分なりの形にしたい」とずっと思っていました。ただ、オリジナリティの部分で引っかかって、なかなかいい形にできなかったんです。
 そんなとき、なんの弾みだったか発情装置というアイテムが閃き、そこからはキャラや諸々の設定が一気に出来上がりましたね。
 特に、快楽で堕ちた女性が次の女性をサロンに紹介していく、という連鎖は、発情装置を思いつかなかったら出てこなかったと思います。
 さて、そうしてキャラクターを固める段階になったワケですが、メインヒロインの美菜子は亜紀とは対象的な、とにかく本来なら浮気など絶対にしない清楚なタイプ、ということを意識してキャラクターを作りました。イメージ的には、ヒントになった作品のメインヒロインをベースにした感じですね。
 ちなみに、亜紀もヒントにした作品のキャラをベースにしつつ、性格を組み立てました。まぁ、物語開始時点で、発情装置の効果で陥落済という設定だったため、あまり深いところは考えませんでしたけど。
 主人公の輝彦は、本来ならモテそうにない人間をイメージして作りました。ただ、「女性を奴隷にしたいという欲求があった」という部分は設定段階では書いていませんでしたね。本文を書いたとき、確か遂行中だったと思いますが、「こいつは、どうして発情装置を作ろうと思ったんだろう? 顔や性格が悪くてモテないってだけなら、もっと違うものでもいいんじゃないか?」と疑問を抱いて、設定を追加しました。
 本当は、両親がどうのこうのということも書いたんですけど、これはページ超過のために削ってしまった次第です。どうにもこうにも、こればかりは……。
 そうして、当時の担当氏のOKをもらい、ラブロマン文庫のほうを優先しながら、その合間に執筆を進めていきました。
 ところが、原稿がある程度までできたとき、人事異動でまたしても担当編集者が変わることになりました。会社だから仕方がないんですけど、なんだか1作か2作ごとに担当が変わっている気が……。
 とはいえ、編集者が変わってもこちらのやることは変わりません。で、とにもかくにも新しい担当氏から指定された期日より前に原稿を仕上げて、細部に修正を加えつつも無事に形になったわけです。
 今作の苦労は、とにかく前述の通りページ超過を抑えきれなかった、という点にあります。これでも、本来考えていた展開を削ったり、出だしを端折ったり色々と手を尽くしてかなり削ったのですが、さすがにもうどうしようもない、というところに達して、「削れそうなところがあったら言ってください」と担当氏に投げてしまいました
 結果、微修正はしたもののページ数の変化はありませんでした。編集者が見ても、削れなかったんですね

恥じらいベリーダンス


 この作品を思いついたのは、2019年2月にツアーでエジプトへ行ったことがキッカケでした。
 いや、エジプトでは別にベリーダンスとか見たワケじゃないんですけど、飛行機がエミレーツ航空でカイロへ行く経由地がアラブ首長国連邦のドバイだったんですよ。当然、往復ともドバイ国際空港で乗り継ぎの待ち時間があるわけですが、トランジットでほんの2~3時間の滞在なので外に出るわけにはいきません。
 ただ、そのとき「中東もいずれ観光したいな」と思い、「中東=アラビアンナイト=アラビアンな話」という連想でアイデアが閃き、そこから「アラブならベリーダンスが使えるんじゃね?」と連想が続きました。
 ベリーダンス自体は有名ですが、あの扇情的な衣装の割に、意外と官能小説とガッツリ絡めた作品はないはずです。私が昔、「かてきょ」という作品を書いたとき、ちょこっと使っていましたが、あれはベリーダンスそのものではなく衣装を使いたかっただけですからね。
 そうして、担当氏に「ベリーダンスもの」という形でアイデアを提示したわけです。
 本当は、もう1つ別のネタも考えていたのですが、2つを提示したときベリーダンスを優先しよう、という話になりました。
 余談になりますが、その後もう1つのアイデアについては似た話がラブロマン文庫で出てしまったので、こちらは当面ペンディングか完全却下ということになるでしょう。
 
 さて、「ベリーダンス」というコンセプト自体には担当氏からOKをもらえたのですが、キャラとストーリー作りには難儀しました。
 最初は、トルコからの留学生をヒロインにすることも考えたのですが、これは担当氏から却下されました。やはり、ヒロインは日本人がいい、ということです。
 とはいえ、全員日本人でベリーダンスを踊るというのもどうか、ということで、日本人とトルコ人のハーフというキャラを出すことは決まりました。
 あとは、もう3人考えなくてはならないということで、かなり悩んだのですが、処女メインヒロイン、処女サブヒロイン、人妻サブヒロインの組み合わせは一番妥当だろう、と思って、早い段階から組み立てましたね。
 そうして、ヒロインの大まかな属性は決めたものの、次に問題となるのはストーリーです。
 最初は、主人公を大学生にして、ベリーダンスショーがあるトルコ料理店でアルバイトをする、というストーリーを思いついたのですが、私はだいたいいくつかのストーリーパターンを考えて担当氏に提示するので、そのためにさらなるパターンを捻り出すことにしました。
 ちょうど、そんなことを考えている最中に、福島のスパリゾートの広告を目にして、調べてみたら周辺の温泉郷が「フラダンスの町」として地域を挙げてフラダンスに取り組んでいることを知りました。で、「これも使えるんじゃね?」と考えたワケですね。
 舞台となる場所をどこにするかは悩みましたが、「ここらへん」という想定はしたものの実際に行ったことがあるところではないため、「合積町」という架空の町を作り上げました。架空なので、駅前のこととかは完全なフィクションです。
 そんな感じで、「過疎化が進む町で、ベリーダンスで町おこしをすることになる」という基本コンセプトを作り、他の案とともに提示したところ、この案にOKが出たので、それをベースにプロットを本格的に作ることになりました。
 ちなみに、春人と美由紀が高校時代に卓球部だった、という設定には、あまり深い意味はありません 単に、私が高校時代に所属していた高校の卓球部が、男女とも人数不足で一時は廃部になるんじゃないか、というくらい人がいなかったことがあったので、その頃の記憶を呼び起こしつつ設定しただけです。
 もっとも、男女合同での練習なんて、ほとんどやりませんでしたがね。もっとやっておけばよかった、という後悔が本作の設定ににじみ出たかも?
 なお、通常はメインヒロインを最初にしっかり固めるのですが、本作はやはりベリーダンスが深く関わるため、ミライの設定を真っ先に考えました。
 トルコ人の名前を調べて、「ミライ」という名があるのを見つけたときは、「これだ!」と手を叩きましたね。
 トルコ料理店「リュヤー」は、とにかく実在しない店名ということで、ミライの名前を調べているときついでに思いついた感じです。
 ただ、ミライの言葉遣いは、本編を書いているときかなり変えました。プロット段階では、普通の日本人と変わらない感じにしていたのですが実際に文章にしてみると特徴が乏しく思えたのと、日本語が堪能なトルコ人と現実に話してみて、やはりアクセントなどの違いを感じたんです。そのため、朱入れ1回目の段階から語尾や一人称を片仮名に変えました。その後、どこまでを片仮名にするか、ちょっと悩みましたが。
 他のキャラについては、ほぼプロット段階のままです。

 さて、このプロットを書いているとき、やはりベリーダンスやトルコ料理のことをあれこれ調べていたのですが、そうするとブルーモスクやカッパドキアといったトルコの古代遺跡の情報も自然に入ってきます。私は、高校時代まで古代遺跡が好きで、本気でそっちの道に進みたいと考えてもいました。大学の考古学科を受けたら、全部落ちたので諦めましたが(^_^; やはり、英語が大の苦手だったのが致命的でしたね。
 それはともかく、実際にここ数年、海外に行ったのはカンボジア、ミャンマー、エジプトと、古代遺跡が売りの国ばかりです。そんな私なので、調べているうちにトルコへ行きたい衝動がムラムラと(笑)
 また、本場のトルコ料理をあれこれ食べてみたい、ベリーダンスショーを見てみたい、という思いも抑えきれなくなり、ツアーですべての条件を満たすものを見つけて、とうとう申し込んだ次第です。
 還付金詐欺に引っかかって大損していますが、これは純粋に取材だからOK!と、自分の中で割り切りましたね(^_^;
 ただ、そうして12月上旬にほぼ1週間のツアー旅行に参加し、夢のような時間を過ごしたわけですけど、この旅行に行くまでに本当は書いておきたかったところまで到達できなかったことが、年末にドンと重くのしかかってきました。
 本当に、一時は〆切に間に合わないんじゃないか、と冷や汗をかきましたよ。
 ところが、年末に長兄が緊急入院する事態になって年末年始の予定があらかた吹っ飛び、仕事をしている以外にやることがほとんどなくなったことで、遅れを一気に取り戻せました。もちろん、長兄にとっては不運でしたが。
 ちなみに、美由紀H2回目のカラオケボックスでのシーンは、朱入れ2回目まで「いったんベリーダンスを通しで踊りきって、休憩に入った美由紀の妖艶さに我慢できなくなった春人が手を出す」という流れでした。が、なんの弾みだったか、「そうだ。ここでも恥ずかしがらせたほうがいいんじゃね?」と思いつき、急遽、変更を加えました。結果、キャラがより引き立ったと自分では思っています。
 さらに、智代の青姦シーンも、3回目の朱入れまで立ちバック+足上げではなく別の体位でした。こちらについても、変更したことで体位のバリエーションを増やせてよかったと思っています。
 そんなこんなで、私にしては若干遅めながら、〆切より数日早く担当氏に原稿を送ることができたのですが……一難去ったと思ったら、また一難。
 美由紀エッチ1回目に関して、かなりの書き直しを求められて、しかもスケジュール的な余裕がほとんどないという、恐るべき現実が。
 いやもう、ちょうど振り込め詐欺に関する講演の打ち合わせや講演本番、しかも短編の〆切といったものもバッティングしている状態で、ゲラチェックをするだけでも大変なのに、大幅な修正ですからね。
 結局、書き直す必要のある部分を抜いたゲラを先に送ってもらい、書き直した部分はそのあと送ってもらう、という綱渡りで、なんとか乗り切りましたよ。

 ちなみに、「恥じらいベリーダンス」というタイトルは、「ベリーダンスで町おこし」という話になった時点で、担当氏から正式タイトルにすることを伝えられました 編集会議で、あっという間に「これで行こう」という話になったようで
「仮」ではなく正式タイトルがこんなに早く決まったのは、初期タイトル案がそのまま採用された例を除いて(それでも当初は「(仮)」がついていましたけど)、記憶にありません(^_^;
 そのぶん、「恥じらい」を強調して書かなくてはならなかったので、ちょっと苦労はしましたが、個人的にはいい作品になったと思っています。

特選小説2020年5月号の見本が届きました

予告していたとおり、特選小説2020年5月号に私の読み切り短編「淫欲の連鎖」が掲載されました。
本日、本誌の見本が届いて掲載を確認したので、勘違いはありません
書店で確認していないので、連休の都合でもう店頭に並んでいるのか、21日(土)まで待つことになるのか分かりかねますが、皆さん是非ともよろしくお願いしますね。
なお、本誌掲載作「淫欲の連鎖」の裏話については、月末頃に公開する予定でいます。

3月の近況

 3月になりました。新型コロナウイルスのせいで、外出を控えるなど自粛ムードが蔓延していますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
 トイレットペーパーやティッシュペーパーなど、パニック買いで品薄になったりしましたけど、このブログを読んでいる皆さんが、そういう恥ずかしいパニックに乗っていなかったことを祈ります。
 なお、還付金詐欺の被害に遭った身としては、新型コロナウイルスに便乗した詐欺のことが気になりますが、既に「水道に新型コロナウイルスが付いているから、洗浄しなくてはならない」なんて詐欺電話が実際にあったようですね。また、普通の花崗岩を「新型コロナウイルスに効く」などと高額で売ろうとした輩もいるようなので、そういうものに引っかからないようにしましょう。
 あと、予測している事態もあるのですが、それについてはまた後日。
 一方、私は……あまり変わりませんね(^^; しょせん独り身の自由業ですから、満員電車での出社とかない分、他者との濃厚接触の機会も限られますし、喫茶店でも誰かと向かい合って座るようなことはありませんから。
 なので、この戯れ言をアップした時点では、スギ花粉症逃れで沖縄に行っています(笑) 
 世間様は、新型コロナウイルスで旅行を手控えたりしていますが、花粉症は毎年のことでこの時期は患者にとって辛いのですよ。私は、これでもかなり良くなったので、まだマシですけどね。それでも、やはり目とか諸々に影響が出るので、スギ花粉がない沖縄へ1週間ほどとはいえ行くのです。
 自粛ムードになっているものの、別に日本国内の移動禁止令が出たわけではないですし、一人旅なので自分がキャリアになっていない限り問題はないだろう、と。私の生活パターンからして、もしも自分が感染していたら、もう住んでいる地域全体が制御不能なレベルで汚染されていてもおかしくないでしょうからね。
 この際なので、少しでも沖縄の経済に貢献しようと考えています。
 もちろん、遊びに行くわけではなく(1日だけは遊びますが)、スギ花粉のない環境で仕事をするのが主目的なので、原稿をしっかりと進めます。
 それはともかく、18歳以上でお時間のある方は、最新作「恥じらいベリーダンス」をはじめ、私の作品をご購読いただければと思います(^^ゞ
 
というわけで、今月2日に「恥じらいベリーダンス」が竹書房ラブロマン文庫より発売されましたが、皆さん買っていただけたでしょうか?
 出て間もないので、仕入れている書店であればまだまだ店頭にあります。作家の応援には、本を買ってもらうのが一番ですので、是非ともご購読ください。
 裏話については、沖縄から帰ってきたあとにアップします。

 ところで、近所の書店で特選小説がビニール袋に入れられて立ち読みできなくなったため、次号予告を確認できていないのですが、今月20日頃発売の特選小説2020年5月号に、私の新作が掲載される予定です。前回「再会の宿」ではラブロマンスを描きましたが、今回はいつもの短編河里の凌辱テイストな作風に戻しています。
 こちらも、お楽しみに。

「恥じらいベリーダンス」本日発売です!


 私の最新作「恥じらいベリーダンス」(竹書房ラブロマン文庫)は、本日が正式な発売日です。大都市圏の書店では、先週金曜日か土曜日の時点で並んでいましたが。
 なお、電子書籍版も本日から各サイトにて販売開始となっています。外出の自粛ムードが高まっている状況ですけど、そんなときこそ本を読んで過ごしてはいかがでしょうか? 
 皆さん、お買い上げの程よろしくお願いいたしますm(..)m
 
 なお、本作の裏話については、10日に近況をアップする予定ということもあり、少し公開を遅らせるつもりでいます。
 
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プロフィール

河里一伸

Author:河里一伸
職業は一応、官能小説家ということになりますね。このブログは、タイトルの通りぐうたらのんびり、仕事のことを中心に書いていきます。
ちなみに、河里の漢字は「川」ではなく「河」で、読みは「かわさと」ではなく「かわざと」です。
表に出したくないお話や仕事の依頼などは、こちらのメールフォームにご記入ください。ただし、仕事以外のことに関して、当方からの返信は原則としてしません。質問等は、基本的にブログのコメントでお願いします。
還付金詐欺の被害に遭っているので、それに関する体験談の講演や原稿の依頼も受けつけています。
なお、コメントは日本語のみの受け付けとなっています。外国語のコメントは受け付けないよう設定してあるので、あしからず。

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