放課後メイド隊

もともと、別の作品をやるつもりでプロットを作っていたのですが、それが却下されて「メイド物を」という要望を受け、まず4つほどプロット前の素案を作りました。で、その中の1つに、アニメ化もされたいろんなメイドさんがいっぱい出てくる作品を意識したものがあったんです。「放課後メイドハーレム」という仮称が付く前に、私はその企画を「エロ○○メイド○(一応、自粛(^_^;)」と呼んでいました。
メインヒロインの鈴乃は、まさにあの作品のヒロインがモデルです。他のキャラについては、あの作品から引っ張ったのはいませんけど。
ちなみに亜由子先生は非処女ですが、これって河里作品では「看護しちゃうぞ」の仁美以来になります。
このキャラを出したのには、実は私の意向がありました。ここ最近、ず~~~っと処女のキャラばかり書いていて、たまには「お姉さんが教えてあげる♪」なキャラを出したい、という欲求があったんですよ。それが、「今回はエロ優先で」という担当氏の意向とマッチして、久々に非処女キャラを書くことができました。いや~、こういうキャラは早めにHシーンに持っていけるというメリットが(^_^;
また当初、亜由子は標準語を話すキャラでした。が、担当氏から「キャラの特徴が弱い」という指摘を受け、関西弁キャラになったという裏もあります。
ただ、私は関東人ですし、友人など周りにも関西人がいないもので、関西弁を書くのには苦労しました。色々調べたりはしたのですが、本場関西の人から見ると変な言葉遣いの部分が結構あるかもしれません。さすがに、そこは勘弁して欲しいと思います。
風音と悠奈の姉妹については、それぞれ相手にコンプレックスを持っているという形で、ほぼ二人をペアにして対照的なキャラ造型を考えました。とはいえ、あまり重いものにしたくなかったので、小説のような形に落ち着いたワケですが。
鈴乃は、前述の通り某漫画のメインヒロインをモデルにしてキャラを作りました。おかげで、原稿を書いている間も、鈴乃のセリフが頭の中ではあのキャラの声で再生される始末(^_^;
なお、主人公の母親が鈴乃のメイド教育の先生だったというのは、本文の第一稿を書いた時点ではなかった設定です。原稿をいったん書き上げたあと、主人公と鈴乃になんらかの間接的な接点を持たせた方がいいという判断で、担当氏と相談でこの設定を加えました。
ところで、美少女文庫のホームページにある黒猫通信の1月18日付の記事にある通り、自分では今回が河里作品としては一番エロいと思っています。
まぁ、もともと「エロ優先」という要望があったこともありますが、メイドさんにエッチなご奉仕をされるというのは男の夢みたいなものですから、ついつい筆が暴走しがちで(^_^ゞ おかげで、ページを適当にめくって手をとめると高確率でHシーンに当たるような構成になってしまいました。
とはいえ、さすがに苦労はしましたね。エロ優先で、しかもヒロイン数が「妹がいっぱい」以来の4人ということで、キャラ描写に割ける割合もいつもより限られていましたし、ページ数を気にしつつも初めて5Pをフルに書きましたから。
さすがに書き終えたあとは、いろんな意味で枯れましたよ(^_^; そのあと旅行へ行って、リフレッシュしましたけど。
なお、神保玉蘭さんには各キャラのイメージ通りの、素敵な絵を描いてもらうことができました。神保さんのイラストだけでも、一見の価値はあるかと思います。
今作は発売延期などのトラブルもありましたが、こうして形になれば苦労もすべて吹っ飛びます。
それにしても、私がメイドを書くと、必ずと言っていいくらい何かトラブルが起きています。遥か以前には、メイド物の本文を書いている最中に急遽執筆中止になったこともありますし、メイドが出てきた「Sister Love song」は今回と真逆で急に発売予定が早まり、テスト販売にも間に合わない状態でした。「SLS」は、私にかかった負担はほとんどありませんでしたけど。
メイドさんは個人的に好きなんですが、執筆という点に関しては私にとって鬼門なのかもしれません(^_^;
まぁ、あとは読者の皆さんの判断次第でしょう。満足いただいていれば幸いです。