クリスマス・イブに何をやっているんだ、という声が聞こえてきそうですが(笑)、まずは12月17日の読売新聞に出ていた詐欺の情報です。
「署に来て」警官装う電話、全国で相次ぐ…都内だけで591件・新手の詐欺か 記事内にもあるとおり、警察を装って信用させ、キャッシュカードを騙し取る手法ですね。
「警察署に来て被害届を出して欲しい」と言われたら、確かに信じてしまいそうです。ただ、記事だけ読んだ限り、そこからどうして「警邏中の警官(刑事?)にキャッシュカードを渡す」ということになるのか、ちょっと分かりにくい気がします。
おそらく、ターゲットが高齢者ということで、「キャッシュカードを渡してくれれば、こちらで代わりに被害届を書く。被害届を出すときに、キャッシュカードの暗証番号が必要だ」みたいな流れで、カードと暗証番号をゲットするのでしょうけど、詳細がイマイチ掴み切れていません。
とにかく、警察を装うのも詐欺の常套手段です。若い人は大丈夫だと思いますが、ネットバンキングなど手元で口座残高を確認できない高齢者が引っかかりやすいと思うので、身近に高齢者がいる人は注意喚起をしてあげてください。
また、私の知人が
カニカニ詐欺の影響を被っているそうです。
なんでも、同居している祖母がその業者からカニを買ってしまい、そのあと「カニを買いませんか?」という電話が、毎日のようにかかってくるようになったとか。
調べてみたところ、言葉尻を捉えて「同意」と見なし、代引きでカニを送りつける方法だそうです。そうして、いっぺん受け取ってしまうと知人の家のように電話がガンガン鳴るようになって、大変なことになるみたいですね。
とにかく、祖母が電話に出るとまた買ってしまう可能性があるため、常に気を張っていなくてはならず、ノイローゼ気味になっているとか。
このカニカニ詐欺は、いっぺん買ってしまうとカモリストに載って、家族がいても騙された人間が出るまでしつこく電話してくるのが特徴なようです。
こちらも、高齢者が主なターゲットになっており、ネットを調べると「カニは好きですか?」と言った質問に「はい」と答えただけで「了承」と見なして送りつけてくるところもあるみたいですね。また、表示された番号に電話をかけ直しても、電話番号が偽装されたものなのか応答が一切ないそうです。
ちなみに、知人(の祖母)のところに送られてきたカニは美味しかったらしいのですが、中身がスカスカのカニが送られてきた、という話もネットには出ています。おそらく、知人の家に電話をかけてきたところは、最初にいいカニを送って信用させて、次からクズ商品を送りつけてくるのでしょう。
ちなみに、この手の業者は電話番号を次々に変え、「○○水産」「××水産」などと名前も変えながらしつこく電話をかけてくるのが特徴です。
対処法としては、私も知人に教えてあげたのですが、自動応答録音機の設置が有効です。詐欺犯は、自分の声を録音されることを嫌うため、たいていはこれで諦めるでしょう。また、諦めずに電話をした場合でも、前述のような、質問に対する「はい」という答えを了承とみなす、といったやり取りが録音できていれば、録音を元に国民生活センターなどに相談することもできます。
なお、もしも自分が気付かないうちに同居している祖父母などが騙されてカニを買ってしまった、という場合は、すぐに消費者ホットライン(188)に電話をして、お近くの国民生活センターに相談しましょう。対策を教えてくれるはずです。
知人の家のように、購入して食べてしまうと、そのあとは既出のとおり大変なことになってしまいますので、よく注意してください。
また、新型コロナウイルスに関連して、ワクチン接種が始まったアメリカでは、闇業者などによる詐欺(「優先的にワクチンを打てる」などと言ってお金だけ騙し取る)への注意喚起が行われているそうです。
日本でも、ワクチン接種が始まったら、間違いなくこの手の詐欺は発生するでしょう。
しかし、ワクチンは適切な温度で管理しないと効果がなくなるので、闇業者如きが扱えるものではありません。また、特定の業者が医療機関に対してワクチン接種の融通を利かせることも、できるはずがありません。そんなことがまかり通ったら、その時点で犯罪でしょう。
こちらの不安につけ込むのは詐欺の常套手段なので、皆さんもくれぐれも気をつけましょう。